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2006年06月22日

●益子昌一『指先の花』

益子昌一『指先の花』を紹介します。

yubisakinohana.jpg


【管理人注】
今回の記事は映画「世界の中心で、愛をさけぶ」および益子昌一『指先の花』の思いっきりネタバレです。
sekatyuritsuko01.jpg


この本は副題に「映画『世界の中心で、愛をさけぶ』律子の物語」とあるように、映画版セカチューで柴咲コウ演ずる藤村律子の目線で語られた物語

【参考:「世界の中心で、愛をさけぶ」見ました♪」


でも読んでみると微妙に映画とストーリー上での相違点が見られます。

ということでまずその違いについて紹介すると…


映画版では…

引越しのため荷物の整理をしている律子。その最中に見つけるのが…
snapshot20060622161129.jpg


一本のカセットテープ(1986年10月28日の日付入り)。
snapshot20060622161136.jpg


それを聴いてみると…亜紀(長澤まさみ)の声が吹き込まれていた
snapshot20060622161359.jpg


思いっきりネタバレしますが、亜紀と朔太郎(森山未來)は付き合っていて、テープで交換日記をしていたのですが、亜紀が白血病で入院した後は、亜紀はそのテープを律子に朔太郎の通う高校の彼の下駄箱まで運んでもらっていました。今回律子が見つけるカセットテープは朔太郎に渡しそびれたもの

テープ発見をきっかけにして、律子は亜紀のいた木庭子(こばね)町へと向かい、朔太郎も律子を追いかけて行くうちに、かつて亜紀との思い出に溢れる木庭子(こばね)町で過去の思い出に拘泥するってな感じでストーリーが進んでいきます。



では映画と本の違いは何か?というと、

どういう経緯で律子はカセットテープを渡しそびれたのか?の中にあります。


映画版では…
snapshot20060622161546.jpg


朔太郎に渡す前に律子が交通事故にあい、渡しそびれた。(結果律子は事故の影響で足に障害が残ってしまう)


他方で『指先の花』では…

亜紀にカセットを託されてすぐに亜紀と同じ病院に入院している律子の母が亡くなり、葬儀やその直後に律子一家が木庭子を去るうちに渡しそびれた

以上のような違いがあります。


どっちの描き方が良いかは個人によって違うと思いますが、僕としては『指先の花』の方が説得力を持ちました。

その理由は映画ではより悲劇的に見せて、観客を泣かせようようとする意図を感じたということ。

「折角亜紀が律子に託したカセットテープだけど、突然の交通事故で朔太郎には渡らなかった。亜紀も朔太郎もかわいそうって思ってね」という意図を感じるんですよね。




そして『指先の花』を読んで朔太郎に軽く怒りが湧いてきました

またネタバレしますが、律子は朔太郎の子を身ごもります。そんな状況にあるにもかかわらず、朔太郎は亜紀の思い出に取り付かれ、律子と結婚しようとしたりなど律子に対して冷淡なというかそっけない、形式的にとも取られかねない態度をとっていることに対して怒りが^^;

つまり

朔太郎!やる事はしっかりやっといてその態度はないべ!

と個人的には思うわけです。


ちなみに映画ではこのような朔太郎の冷淡な態度を感じるシーンは発見できず、律子が木庭子町に行ったのを追うにつれて、次第に辛い過去をフラッシュバックさせていきます。



映画版を見て余計というか不要とまで思った藤村律子の気持ちがやっとわかったというのと同時に、こういった律子の心情をもっと描いていたら映画としてより見る側に説得力を増しただろうなと感じた『指先の花』でした。







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