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2006年04月16日

●寄生虫から日本を、そして世界を見る?『踊る腹のムシ』

踊る腹のムシ


藤田紘一郎『踊る腹のムシ』講談社 2002年

「寄生虫」と聞くと、実際に子供の頃サナダ虫や回虫を実際に飼っていたという年配の人もいるだろうし、近年寄生虫が混入していた韓国、中国産のキムチが日本と韓国に輸入されていたというニュースが世間を賑わせていたのを覚えている方々もいるでしょう。

でも正直な話、「寄生虫」は馴染みのない、「対岸の火事」的な感じで認識している人が多いかもしれません。実は僕がそうだったから^^

ちなみに僕も小学生の時、ぎょう虫と回虫の検査をした記憶がおぼろげにあります。確か朝起きてすぐにお尻の穴にシールのようなものをペタンと貼り付けて剥がし、それを学校に持っていったはずです。(ちなみにぎょう虫も回虫も僕のおなかの中にはいませんでした)

でも今回藤田紘一郎『踊る腹のムシ』を読んで僕たちの身近に寄生虫がいるということを知り、僕の寄生虫に対する認識が少々改めさせられました

そこで藤田紘一郎『踊る腹のムシ』の感想を書いてみます。
まず著者の藤田紘一郎さんについて説明すると、彼は東京医科歯科大学の名誉教授で日本でも数少ない寄生虫の研究者です。

僕が彼を知ったのが8年ほど前にフジテレビで放送された「鶴瓶・南原の日本のよふけ」というトーク番組に藤田さんが出演し、非常にトークが面白い人だった印象があります。

つい先日ふら?っと入った古書店で今回取り上げる『踊る腹のムシ』を発見。購入したという次第です。

この本は著者が自らの専門分野である寄生虫についての作品で、副題に「グルメブームの落とし穴」とあるように近年の「ゲテモノ食い」の流行で寄生虫に感染する人が増えているといった事をとりあげています

このように説明すると、著者は学者ということもあり、とても堅苦しい本だと感じるかもしれませんが、全然そんなことはありません。むしろくだけ過ぎているほどです。(自身も「アカデミックコメディアン」と言っている様に非常に肩の力が抜けた作品です) 

著者自らテレビ番組で宣言してしまった為にサナダ虫を飼うことになり、一度おなかの中に飼うとそのサナダ虫が可愛らしくなってしまい、腹巻をしてサナダ虫が寒く感じないように配慮したりなど、まるで妊婦のようにサナダ虫を愛しむ様子に笑ってしまいます。(サナダ虫を「妊娠」すると著者は表現しています)

そして僕がこの本の中で最も面白いと思った箇所は「何故イスラム教ではブタが、そしてヒンズー教が牛がタブーなのか?」という疑問に著者が寄生虫の分野から答えようとしているところ

この部分がめっぽう面白く、思わず膝を叩いてしまいました^^
それだけで僕にとっては読む価値アリな作品でした。


ちなみに彼の最初の作品『笑うカイチュウ』は1996年講談社出版文化賞・科学出版賞を受賞していますが、学者っぽい「文章の硬さ」が少し残っているので、僕個人としては今回取り上げた『踊る腹のムシ』の方が面白く感じました。




クリックしてくれると嬉しいな^^

スレッドテーマ:読んだ本。:本・雑誌

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