--年--月--日

●スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2006年12月22日

●『散るぞ悲しき』&『栗林忠道 硫黄島からの手紙』

今日は本を2冊まとめて紹介。

梯久美子『散るぞ悲しき』新潮社 2005年
栗林忠道(解説 半藤一利)『栗林忠道 硫黄島からの手紙』文藝春秋 2006年



クリントイーストウッド監督の映画「父親達の星条旗」「硫黄島からの手紙」のいわゆる「硫黄島2部作」鑑賞前に予習として読んだのが今回紹介する2冊。


まず最初に読んだのがこの本。

梯久美子『散るぞ悲しき』新潮社 2005年

booktiruzokanasiki.jpg


読んでいてこみ上げてくるものがありました。

理由は硫黄島の戦いが激戦である事を今まで知らなかった事に対する申し訳なさと硫黄島守備隊を率いた栗林忠道中将以下21000名の日本軍兵士達が一日でも長く硫黄島を守ることが本土にいる家族達を守ることに繋がると固く信じ、劣悪な環境に耐え、戦ったことに対する彼らの思いを感じたから。

そして決別の電文を見ても硫黄島の戦いが激戦である事がわかります。


以下にその電文を引用します。

戦局最後の関頭に直面せり。

敵来攻以来麾下将兵の敢闘は真に鬼神を哭かしむるものあり。

特に想像を越えたる物量的優勢をもってする陸海空よりの攻撃に対し、苑然徒手空拳を以って克く健闘を続けたるは小職自ら聊か悦びとする所なり。

然れども飽くなき敵の猛攻に相次で斃れ為に御期待に反し此の要地を敵手に委ぬる外なきに至りしは小職の誠に恐懼に堪えざる所にして、幾重にもお詫び申し上ぐ。

今や弾丸尽き水涸れ全員反撃し最後の敢闘を行はんとするに方り、熟々皇恩を思ひ、粉骨砕身も亦悔いず。特に本島を奪還せざる限り皇土永遠に安からざるに思ひ至り、縦ひ魂魄となるも誓って皇軍の捲土重来の魁たらんことを期す。

茲に最後の関頭に立ち、重ねて衷情を披瀝すると共に、只管皇国の必勝と安泰とを祈念しつつ永へに御別れ申し上ぐ。

尚、父島、母島に就ては同地麾下将兵如何なる敵の攻撃をも断固破摧し得るを確信するも何卒宜しく御願い申し上ぐ。

終わりに左記駄作御笑覧に供す。何卒玉斧を乞ふ。


(以下辞世の句)

国の為重きつとめを果し得で 矢弾尽き果て散るぞ悲しき
仇討たで野辺には朽ちじ吾は又 七度生まれて矛を執らむぞ
醜草の島に蔓るその時の 皇国の行手一途に思ふ






「想像を超えた」アメリカの攻撃に「鬼神を哭かしむる」までに戦った日本軍兵士の「敢闘」に対する感謝の念と「徒手空拳」で戦わざるを得なかった苦悩を読み取る事が出来ます。


こういう人たちの犠牲の上に我々がいる事を決して忘れてはいけないなと思った作品でした。





そして次に読んだのは…

栗林忠道(解説半藤一利)『栗林忠道 硫黄島からの手紙』文藝春秋 2006年

bookthelettrefromiwojima.jpg


この本は硫黄島守備隊を率いた栗林忠道中将が硫黄島から本土の家族に宛てた41通の手紙を収録したもの。

文の端々に家族に対する優しさが溢れています。

空襲の備えについて何度も自身の意見を述べたり、夢の中で一番下の娘たか子(たこちゃん)が出てくれ嬉しかったなど家族思いの優しい父親だとわかります。

そして子どもからの手紙の中で見つけた誤字を「誤字脱字は其の人の素養、教育は勿論、人物、性格迄も窺われるものであるから絶対になくすよ様努めなければならないと思います」(昭和20年1月15日長男太郎宛)という考えからそれを指摘したりなど非常に細かい栗林の様子も窺えます。


この栗林の家族思いの性格が硫黄島死守が本土に住む家族を空襲から守る事に繋がるという結論に至るのがわかった気がしました。




何か上手くまとめられないのですが、もし読んでいない人がいるならば過去に僕たちの先祖にこういう人たちがいたということを知るためにもこれらの作品は読んだ方がいいなと思います。

最後に硫黄島に眠る多くの兵士達の冥福を心から祈ります。


【外部リンク:硫黄島の戦い―Wikipedia





【当ブログで掲載した硫黄島関連作品】
○ブックレビュー
『散るぞ悲しき』&『栗林忠道 硫黄島からの手紙』
ジェームズ・ブラッドリー『父親たちの星条旗』

○映画レビュー
「父親たちの星条旗」見ましたヽ(´ー`)ノ

「硫黄島からの手紙」見ましたヽ(´ー`)ノ




もしよかったらクリックしてね^^


ブログランキング・にほんブログ村へ


メイン

コメント


>読んでいてこみ上げてくるものがありました。


ですねぇ…

何とも言えない現実が その時、そこにあった

けど、あまり知られていない

それが、余計に 何とも言えませんでした

コメント

●ブタネコ さん
硫黄島で決死の覚悟をもって戦った多くの兵士たちの犠牲の上に今の日本と自分がいる事を知っていなければならないとこの本を読んで感じました。

コメントする

サイト管理者にのみ通知する

トラックバックURL


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。